ご挨拶 | 第5回 日本不安障害学会[JPSAD] 学術大会

ご 挨 拶

第5回日本不安障害学会学術大会の開催にあたって

この度、平成25年2月2日(土)・3日(日)の2日間にわたり、札幌コンベンションセンターにおいて、第5回日本不安障害学会学術大会を開催することになりました。


現代は不安の時代とも言われています。多くの分野で、社会改革が求められ、それに伴う様々な制度が急激に変化しています。また少子高齢化に伴い、年金制度は将来の運用すら危ぶまれています。加えて長引く不況、容赦なく押し寄せるグローバリゼーションの波の中で、多くの人々が拭い難い不安の中に置かれているといっても過言ではありません。


こうした状況の中で、不安障害は社会問題として注目されているうつ病を上回る有病率があるにもかかわらず、その重要性は国からも社会からも十分認識されていない現状にあります。また、薬物療法や認知行動療法の保険診療上の位置づけも充分とは言えません。さらに、不安障害に対処するための、我々の知恵や技術、そしてそこにかかわる専門家の数も充分であるとは言い難いと思います。第5回大会では、これらを克服するための実践的な知恵を交換し、新たな知恵を創造していく場とすることを目指し、大会テーマを「現在(いま)を生き抜くための知恵」とさせていただきました。


本大会では、上記の目的のために優れた有識者を招聘して、講演、シンポジウム、教育プログラムを充実させると共に若手研究者の奨励にも力を入れていきたいと考えております。さらに、不安の生物学的基礎、薬物療法、身体疾患や慢性疾患に伴う不安、最近急速に問題となっている、飲酒や薬物過剰摂取に伴う不安についても話題としたいと思っております。


不安障害と向き合わなければならないのは無論精神科医だけではありません。精神医療や保健に関わっている看護師、保健師、精神保健福祉士、心理士、作業療法士は勿論のこと、内科をはじめとした医師や医療関係者、学校現場の方々など広い分野の方々が不安障害の問題と取り組んでおられると思います。こうした観点から、会員の方のみならず、広い分野の方々のご参加を願っております。


第5回日本不安障害学会学術大会
大会長:齋藤 利和
(札幌医科大学医学部神経精神医学講座)
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